雨の日は君と。~先輩の香り~《続編》
私は全て話した
三田君に強引にキスされたこと
それで李月君にキスしてもらおうとしたこと
家の鍵が開いていて中から音がすること
もしかしたらまた三田君かもしれない…と
ふと考えついたところで私の話は止まった
「り、李月君…?」
私は李月君の腕の中にいる
ぎゅーっと強く抱きしめられる
「ごめん、一人にして。
ちゃんと聞いてやれなくてごめん」
違う…李月君は何も悪くないのに。
辛かったな…とポンポンと頭を撫でられて
安心したのか涙が止まらなくて
言葉も出ない
返事の代わりに私も李月君を
ぎゅっと抱きしめ返した