【完】君しか見えない


今は15時。

毎日委員会があり、17時にあのバス停に帰ってくる楓くんは、この時間ならきっとまだ高校にいる。



楓くんが委員会を頑張っている姿を覗き見してしまおうという計画で、高校への道程を歩いている。



そして、帰りに楓くんがひとりのようだったら、高校から一緒に家まで帰りたい。



楓くんの高校は、西高。



こっちに住んでいた頃に、西高の近くにあるスーパーにお母さんとよく行っていたから、場所は把握してる。



それに実は、一度だけ直接訪れたこともある。

楓くんには言ってないけど。



この曲がり角を曲がった先に、楓くんの高校がある。



緊張と期待に胸を膨らませ、角を曲がり、校門へと歩進める。



その時私はある異変に気づくと共に、校門の前に設置された立て看板を見つけた。







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