【完】君しか見えない
「今日も来てたの?」
開口一番、皮肉が飛んで来る。
可愛い見た目に反して、相変わらず辛辣だなー。
「よ、千隼くん」
俺が振り返って目が合うなり、不愉快さに満ち満ちた視線が向けられる。
「ちょっとは休めば?
毎朝始発で来て終電で帰ってんでしょ?」
「まぁな」
初めて病院を訪れて5日。
俺は毎日病院に通っていた。
始発に乗って終電で帰らないと、病院にいる時間が確保できない。
メニュー