【完】君しか見えない
「学校はどうしてるの?
お見舞いに来てるせいで出席日数足りなくなって留年とかやめてよね」
「俺、これでも超真面目だから、授業サボったことないんだわ。
だから、ちょっとくらい休んでも出席日数に全然響かねーの」
「そ。それなら勝手にすれば?」
ふん、とそっぽを向く千隼くん。
……あ。
そういえば、この子ツンデレだった。
Sのスイッチが、パチンとオンになる。
俺はにやにやしながら、千隼くんにからかいの目を向ける。
「つーか、千隼くんやさしー。
俺のこと心配してくれてんだ?」
「そ、そんなんじゃないからっ」