【完】もう一度、キミのとなりで。
だけど、妙に納得したように言うものだから、気になって。
なんで急にそんなことを聞くのかな?
どうして私の図書委員の当番の日なんか……。
不思議に思いながら、ぼんやりと彼のほうを見つめ返す。
そしたら碧空くんは目が合った瞬間、少し焦ったように逸らして、また話し始めた。
「あーいや、俺マジでバカだからさ。たまには本でも読もうかなーとか思って」
「えぇっ!そんなこと、ないと思うよっ」
「ははっ、そんなことありまくりだって。
蛍だって俺がバカなの知ってるだろ?
今でもうちの学校受かったのが奇跡だと思ってるし」
そう言って頭を掻きながら、恥ずかしそうに笑う彼。
「そ、そんなっ、奇跡なんかじゃ……」