【完】もう一度、キミのとなりで。
でも、言われてみれば確かに……碧空くんがうちの学校を受けるとは思わなかった。
うちの地区から遠いし、割と偏差値高めの進学校だし。
碧空くんが勉強苦手なのは、私も知ってる。
きっと、受験勉強かなり頑張ったんだろうな。
偉いなぁ。
そんなことを考えながら歩いてたら、突然目の前に誰かが立ちはだかってきた。
「おい、バ柏木」
同時に何かで頭をビシッと叩かれる。
「ひゃっ!」
ば……かしわぎ?
誰かと思って顔を上げたら、そこにいたのはまさかの矢吹くん。
しかも、手に持っているのは……私のペンケース!?
「これ、お前のだろ。忘れてんぞ」