【完】もう一度、キミのとなりで。

言われてたしかにそれはそうだな、と自分でも思う。


確かに碧空くんは昔からすごくモテる。


だけど、私と別れたあとに誰かと付き合ったという話は聞かないし、高校でもまだ彼女はいないみたい。


それってちょっと意外かもしれないな。


「好きな子がいるとかも全然聞かないしさぁ。

でも、元カノ普通の子だったんだね。なんか安心した。

じゃあ別に理想が高いってわけでもないのかなー？」


そう言われて、やっぱり美希ちゃんは碧空くんに気があるんだとあらためて確信する。


でも、碧空くんも私と付き合うくらいだから、きっと理想が高いなんてことはないよね。


「う、うん。そんなことはないと思うよっ」


なんて、まるでアドバイスしてるみたいで変な感じだけど。


そしたら美希ちゃんはニコッとフレンドリーな笑みを浮かべ、手を振ってくれた。