【完】もう一度、キミのとなりで。

そう聞かれて、なんだかわけもなく恥ずかしくなってしまったけれど、


「う、うん。そうだね」


なんて、精いっぱい平静を装って答えた。


だけど、まだ心臓はドキドキしてる。


閉じ込めたはずの記憶が少し、よみがえる。


入学以来、彼と目が合ったのはたぶん、これが初めてじゃない。


だけどきっと、それはすべて、偶然で。


特別な意味なんて……たぶんない。



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