【完】もう一度、キミのとなりで。
するとそこで、いつものように加奈子ちゃんが結城先輩の姿を発見して。
結城先輩は食べ終わった食器を返却口に返しに行くところだったらしく、ちょうど私たちの席の近くまで来たので、話し声までしっかりとこちらに聞こえてきた。
「マジで、大丈夫かよ」
「さっきラインしたらそう言ってましたよ」
よく見ると先輩は、同じサッカー部のマネージャーである美希ちゃんと話をしているみたい。
彼女の姿を見ると思わずドキッとしてしまう。
目が合ったらどうしよう……なんて考えて。
隣には、いつも一緒にいる孝太くんら、他のサッカー部メンバーもいる。
だけど、あれ……?
どうしてだろう。今日は碧空くんの姿がない。
たまたま今日は一緒にお昼を食べなかったのかな?
「まさか、あの碧空が熱でダウンとはなー」
……えっ!