【完】もう一度、キミのとなりで。
そしてある日私は決意して、彼を呼び出す。
放課後の誰もいない教室で二人きりになって話した。
「……碧空くん、別れよう」
もちろん、本心では彼と別れたいなんて思っていなかった。
本当は大好きだった。ずっと一緒にいたかった。
だけど、もう心が限界だった。耐えられなかった。
「え……っ」
私が別れを切りだすと、碧空くんはひどく驚いた顔で、しばらくその場に固まる。
「……え、ちょっと待って。それ、本気で言ってる?」
「うん」
「ウソだろ。なんで……」
どんな理由を言えば、彼に納得してもらえるかわからなかった。
だから、なるべく正直に話したつもりだった。
「じ、自信が……なくなったの。
私じゃやっぱり、碧空くんには似合わないと思うから……」
「っ、そんなことあるわけないだろ!」
碧空くんは下を向く私の両腕をガシッとつかむ。