【完】もう一度、キミのとなりで。

そして迎えた約束の日。


私は朝早く起きて時間をかけて支度をした。


髪を丁寧にセットして、普段はちょこっとしかしないメイクも、今日は少し念入りに。


買ったばかりのワンピースを着て、鏡を何度も確認してから家を出た。


待ち合わせなんて久しぶりすぎて緊張してしまう。どうしよう。


駅前の広場に着くと、さっそく碧空くんの姿を探した。


10分も早く着いてしまったので、まだ来てないかなと思いながらもあたりを見回す。


そんなに早くいるわけないか。どこか日陰で待っていようかな。


だけど、ふと隅っこの木陰に見覚えのある人物の姿を発見して。その瞬間心臓がドクンと思いきり飛び跳ねた。


ウソッ、もう来てたんだ……。


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