【完】もう一度、キミのとなりで。
背が高くて、髪が少し茶色くて、色白だけど腕は少し日焼けしていて、黒っぽいシャツを羽織っているあのスタイルのいい男の子は、まちがいなく碧空くんだ。
私はドキドキしながら彼のもとに駆け寄った。
「あ、お、お待たせっ!」
どうしよう。緊張して声が震えちゃう。
「あっ、蛍!早いな」
「そ、そんなことないよっ。碧空くんのほうが早いよ」
久しぶりに見た私服姿の彼はやっぱりとてもカッコよくて、いつも以上に眩しく感じる。
こんな人と今日一日一緒に並んで過ごすなんて考えただけでもどうにかなりそうだった。
「ははっ。うん、楽しみすぎてすげー早く来ちゃった」
「えぇっ」
ウソ、そんなに楽しみにしてくれてたんだ。嬉しいな。
「っていうか蛍、今日いつもと雰囲気違う?」