【完】もう一度、キミのとなりで。
水族館を出たあとは、二人で帰りの電車に乗り込む。
私は今日という一日がもうすぐ終わってしまうのかと思うと、すでにもう寂しい気持ちでいっぱいだった。
たまたま車両がすいていたので、行きと同じように座席に隣り合わせに座る。
碧空くんはさっそくさっき一緒に撮った写真の画像を私に送ってくれて、私はすぐにそれを自分のスマホにも保存した。
本当に楽しい一日だったな。夏休み一番の思い出になったかもしれない。
「あっ、そうだ」
すると、碧空くんが突然何か思いついたような声をあげて。
彼は自分のカバンのファスナーを外し手を突っ込むと、私の目をを見てニコニコ笑いながらこう言った。
「ちょっと蛍、目つぶって」
「えっ?」