【完】もう一度、キミのとなりで。
「おはよっ」
碧空くんが手を挙げて挨拶してくれる。
「お、おはよう!」
緊張しながら答えたら、彼はクスッと笑って顔を覗き込んできた。
「急にごめんな。一緒に学校行きたいなと思って迎えに来た」
「……っ」
“迎えに来た”だなんて、彼氏みたいでドキッとしてしまう。
「う、ううん。大丈夫だよ。ありがとう」
「ビックリした?」
「び、ビックリした……」
「ははっ、やっぱり?蛍のお母さんもビックリしてた。
でもさ、もう気持ち隠す必要ないし、俺なりに頑張ろうと思って」
「えっ……」
サラッと告げられたその言葉にまた胸がキュンとなる。
そういえば、告白してくれた時もそんなことを言ってたなって。
碧空くんはいつだってストレートだから、本当に私はドキドキさせられてばかりだ。
彼の隣を歩きながら、こんなのでこの先心臓持つかな、なんて考えたりしてた。