【完】もう一度、キミのとなりで。

“付き合っちゃえば?”なんて、まさに今そのことで悩んでたりするんだけど……やっぱり加奈子ちゃんにもなかなか言い出せないなぁ。


もし話すんだったらきっと、昔のことだって話さないといけないだろうし……。


加奈子ちゃんはやっとできた大切な友達。できるだけ隠し事はなしで、なんでも話したいと思う。


だけど、どうしても過去のあの出来事だけは言いたくなくて。


思い出したくないのはもちろんだけど、それを話すことで加奈子ちゃんに悪い印象を与えてしまいそうなのが怖かった。


「そ、そんなっ。私はべつに……」


「まぁ、私は矢吹くん派だけどねー。

でも碧空くんは性格よさそうだし、絶対いい男だとは思うな。

ちょっと人気ありすぎてライバル多そうだけど」


「う、うん……」


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