【完】もう一度、キミのとなりで。
するとそんな時、トントンと後ろから誰かに肩を叩かれた。
振り返ると、そこにいたのはなんと……。
「柏木さん、ちょっといい?」
あの美希ちゃんがものすごく怖い顔で私を見下ろしていた。
なんだろう……。
「え……あ、うん」
一気に体が縮こまって、ドクドクと鼓動が早まる。
なんか彼女、怒ってる……?私、何かしたかな?
美希ちゃんは私を誰もいない教室へ連れ込むと、腕を組んで静かに話し始めた。
「昨日、塾の友達に聞いたんだけど」
「え?」
「私の通ってる塾にね、柏木さんと同じA中出身の子がいるの。その子が言ってた。
柏木さん、中学時代碧空と付き合ってたんだってね」
「……っ!」