【完】もう一度、キミのとなりで。

するとそんな時、トントンと後ろから誰かに肩を叩かれた。


振り返ると、そこにいたのはなんと……。


「柏木さん、ちょっといい?」


あの美希ちゃんがものすごく怖い顔で私を見下ろしていた。


なんだろう……。


「え……あ、うん」


一気に体が縮こまって、ドクドクと鼓動が早まる。


なんか彼女、怒ってる……?私、何かしたかな?


美希ちゃんは私を誰もいない教室へ連れ込むと、腕を組んで静かに話し始めた。


「昨日、塾の友達に聞いたんだけど」


「え?」


「私の通ってる塾にね、柏木さんと同じA中出身の子がいるの。その子が言ってた。

柏木さん、中学時代碧空と付き合ってたんだってね」


「……っ!」


< 328 / 414 >

この作品をシェア

pagetop