【完】もう一度、キミのとなりで。
「い、いろいろ考えたんだけどね……ごめんなさい。
私、碧空くんとはやっぱり……やり直せないよ」
「えっ……」
そう。これが臆病な私の出した答え。
私は結局、もう一度彼とやり直すという決意をすることができなかった。
なぜなら付き合ったとしても、うまくやっていける自信がなかったから。
何より昔のようにダメになってしまうのが怖かった。
いつか終わってしまうかもしれないのなら、あの時みたいに、失ってもっと苦しむくらいなら、最初から付き合わないほうがいいんじゃないかって。
そのほうが、お互いに傷付くこともないんじゃないかって、そう思ってしまったんだ。
「……そっか。
やっぱりもう俺のこと、好きになれない?」
碧空くんの声が震えてる。
胸が痛い。苦しい。
だけど、決めた以上はハッキリと断るのがせめてもの誠意だと思った。