【完】もう一度、キミのとなりで。
17.正直な気持ち
【side 蛍】
碧空くんに返事をした日の夜、彼からメッセージが届いた。
『俺は誰よりも蛍の幸せを願ってる。』
その言葉を見て、私は思わず泣いてしまった。
最後まですごく優しい彼。いつも私の気持ちを考えてくれたんだ。
本当に、ごめんね……。
傷つけたくないなんて言って、私は結局彼をまた傷つけてしまっただけだったのかな。
これでよかったんだって、そう思ってた。そう思い込もうとした。
だけど、彼からのメッセージに私は少なからずショックを受けていた。
『蛍のことはもうあきらめるから。』
そこにはハッキリとそう書いてあった。
自分で振ったんだ。当たり前だよ。
だけど、なんでこんなに苦しいの……。
私はどこまで勝手なんだろう。
碧空くんが急に遠くへ行ってしまったように感じる。
仕方ないってわかってるのに、それをどこか寂しいと感じている自分がいて、そんな自分が嫌でたまらなかった。