【完】もう一度、キミのとなりで。
思わず彼の名前を呼ぶ私。
「……えっ。蛍!?」
「柏木さん?」
私の姿を見るなりギョッとする碧空くんと美希ちゃん。
「ケガは、大丈夫!?」
私がそうたずねると、彼は額に貼られた絆創膏を手で撫でながら答えた。
「あぁ、ちょっとぶつけただけで大したことないから、大丈夫だよ。
でも蛍、どうしてここに……」
碧空くんはすごく戸惑った表情をしてる。美希ちゃんも顔が引きつっている。
それを見て少し不安を覚えたりもしたけれど、私はもう逃げたくなかった。
「碧空くんに、伝えたいことがあって来たの……」
ハッキリと彼の目を見ながら告げる。
そしたら彼の隣にいた美希ちゃんが、ムッとした顔で口を挟んできた。
「ちょっと、何よ急に!
碧空は今怪我しててそれどころじゃないんだけど。見て分からない?それにっ……」
「美希」