【完】もう一度、キミのとなりで。

ベッドに座る彼の元へそっと歩み寄る。


「ご、ごめんね。なんか……」


「大丈夫だよ。で、伝えたいことって何……?」


単刀直入に聞かれて、一瞬言葉に詰まる。


今さらのように緊張してきて、心臓がドキドキしてきた。


だけどもう、ここまできたら言わなくちゃ。


「あ、あの……あのねっ」


言え、言うんだ。


「わ、私……」


言葉にしようとしたら涙があふれてきた。


「……っ、好き……」


「えっ?」


「私、やっぱり……碧空くんが好き」


そのままぽろぽろとこぼれ落ちてくる。


「今さらだってわかってる。でも、ダメなの……。

結局私、碧空くんのことばっかり考えてるの。

ずっと後悔してたの……」


そう。あの日からずっと苦しくてたまらなかったんだ。


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