【完】もう一度、キミのとなりで。

そのあと、着替えを終えた碧空くんと二人で一緒に帰った。


碧空くんはミーティングをサボったので顧問の先生に怒られると思ったみたいだけれど、額のケガに免じて許してもらえたらしい。


だけど、美希ちゃんは怒っていて口を聞いてくれなかったんだとか。


笑いながら話してくれたけど、彼女の気持ちを思ったら、やっぱり少し申し訳なかった。


「そういえば、さっき私に他に好きな人がいるって言ってたけど……誰のこと?」


校門を出たところで、さっきからずっと気になっていたことを碧空くんに聞いてみた。


すると、彼は即答。


「あぁ、それな。あの矢吹って奴だよ」


「ええぇ!?」


なぜかそこで矢吹くんの名前が出てきてビックリする。


何をそう受け取ったのかは分からないけれど、とんでもない誤解をされていたみたい。


だからあの時ラインで『蛍の幸せを願ってる』なんてメッセージが来たのかな?


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