【完】もう一度、キミのとなりで。
唇が離れた瞬間、確認するようにイタズラっぽくそう問いかけられて、一気に顔がかぁっと熱くなった。
「……うんっ」
そうだ。もう彼氏なんだ。
私また、碧空くんの彼女になれたんだ。
たくさん遠回りしたけれど、また彼の隣に並べるんだ……。
なんだかまだ実感が湧かないよ。
「やばい俺。幸せすぎて、まだ夢だったらどうしようって思ってる」
碧空くんがそっと私の髪に触れる。
「わ、私もだよっ」
「夢じゃ、ないよな?」
「うん」
「じゃあもう一回、確かめてもいい……?」
「えっ?」
その言葉にドキッとしたのもつかの間、彼の顔がゆっくりと近づいてきて、再び唇が重なった。
……本当に夢みたい。でも、夢じゃない。
確かな感触がここにある。
私たちはそのまま、離れていた時間を埋めるかのように、何度も何度もキスをした。
今度こそ、ずっと一緒にいようね。
変わらない想いを胸に……。
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