【完】もう一度、キミのとなりで。

放課後は、碧空くんの部活が休みだったので一緒に帰った。


昇降口を出ると、碧空くんがさりげなく手を繋いでくれる。


周りに人がたくさんいるから少し恥ずかしいけれど、こうしてまた当たり前のように繋げることがすごく嬉しい。


碧空くんはみんなの前でも堂々としていてくれるし、私ももっと胸を張って、碧空くんの彼女だって言えるようになりたいなと思う。


ふと彼のカバンに目をやると、見覚えのあるストラップがつけられている。


私が中学時代にあげた、猫のチャーム付きのストラップ。


前は学生証の入ったパスケースに付いていたはずなのに、いつの間にか付け替えたみたい。


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