【完】もう一度、キミのとなりで。
するとそこで、碧空くんが急にパンパン!と大きく手を叩いてみせて。
「確かにさぁ、松岡ムダに暑苦しいし、練習だるいかもしんねーけどさ、せっかくなら勝ちてぇじゃん。合唱コン。
みんなでやる気出して頑張ろうぜ!
嫌々やって終わるより、いい思い出残したいじゃん!」
碧空くんがそう言うと、また場の空気がガラッと変わる。
「松岡が帰ってきたら一発でOK出せるよう、とにかく声出してこう!なっ!
ってことでもう一回がんばろ!」
たぶん、こんな状態でこんなことを他の人が言っても、誰も聞かなかったんじゃないかと思う。
だけど、碧空くんが言うと、そうじゃない。
不思議とクラスがまとまる。