【完】もう一度、キミのとなりで。
すると、その隣で加奈子ちゃんがもっと大喜びしていて。
「み、み、み、見た~!?今の!?」
「えっ?」
「今ね、私が結城先輩に視線を送ってたらね、目が合ってね!
そしたら笑いかけてくれたのーっ!!」
「え~、うそっ!」
すごいっ、加奈子ちゃん。
「夢みたい!私のこと覚えてくれたのかな?
それともたまたまかなぁ?」
嬉しそうに話す彼女の姿を見ていると、なんだか自分まで嬉しくなってくる
。
「すごいね!いつも見てるから覚えてくれたのかもしれないよ。
よかったね!」
「うん!もう私、これで今日一日頑張れる!」
加奈子ちゃんの笑顔がキラキラと輝いて見える。
さっきまで実験が嫌なんてぼやいていたはずなのに、不思議。
あらためて恋のパワーってすごいんだなぁって思った。
.
*
.