【完】もう一度、キミのとなりで。
なんて、大した距離でもないのにそんなふうに言ってくれて。
「う、うん……っ」
いいのかな?一緒になんて。
でも、正直嬉しい。
碧空くんの一言一言に、心が反応してる。
こうやって、当たり前のように会話していることがいまだに信じられなくて。
数日前まではまったく話さなかったのに、いつの間にこんなふうになったんだろう。
「あ、そういえばさ、この前聞き損ねたんだけど、蛍って図書委員だったよな?」
歩きながら、ふいに碧空くんが尋ねてきた。
「あ、うん。そうだよ」
……あれ?この前聞き損ねたってことは、前学食で言いかけてたのって、これかな?
「それって毎日あるの?」
「えっ?えっと……ううん、水曜日だけ。
毎週水曜日が、私の当番なの」
「へぇー、そうなんだ。水曜日か」
「……」