円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~

ランプは、手に持っていくと
目立ってしまうだろう。

追いかける方は、明かりを持てない。

エリノアは、慌ててナイトガウンを
羽織って廊下の外に出た。

月がいつもより明るく
感じるけど、廊下は暗かった。

エリノアは、廊下の壁ぞいを歩く。


階段を降りていくと、
二人の手元の明かりを頼りに
歩いていくと、使用人の食堂についた。

本当にトーマスだろうか?

真っ暗な状態では、
男の顔まで確認できない。

エリノアは、もう一歩、
二人に近づいた。


男は、食堂のテーブルに女を座らせ、
ぴったりと抱き合ってる。

二人がしていることが何なのか、
エリノアにもわかった。

ウィリアムに同じことを、
しようとした。

ウィリアムは、もっと優しく
触れるように唇に触れて来たけど。

あんなに大胆に、
激しくはなかった。

男の方は、あろうことか
みんなで食事をしていたテーブルに、女を押し倒した。

< 145 / 195 >

この作品をシェア

pagetop