キス税を払う?それともキスする?
第17話 音源
マンションに帰り虚ろな時間を過ごしていると、電話が鳴った。
相手は宗一で嫌な予感しかしなかったが、もう失うものなど何もないと思い直すと電話に出た。
「はい。」
「湊人?」
想像していたよりも明るい電話口の声に拍子抜けする。
「どうしたんだ。」
「どうしたもこうしたも。
あの子すごいな。」
あの子って…どの子のことだ。
無言の南田に宗一は言葉を重ねた。
「お前の可愛い子だよ!」
宗一の言葉に奥村の顔が浮かんで、ズキッと胸を痛くさせた。
「そういう呼び方するな。」
「なんだよ。好きなんだろ?」
「な…。」
好きって…僕がか?…そうなのか?
僕は奥村さんが…。
初めて自覚すると余計に虚しくなった。
自分の気持ちに気づいたところで今さらだ。
「おいおい。
まさか自分の気持ちに気づいてなかったとかか?
勘弁しろよ。」
余計なお世話だ…。
だいたいなんの用があるというのか。
相手は宗一で嫌な予感しかしなかったが、もう失うものなど何もないと思い直すと電話に出た。
「はい。」
「湊人?」
想像していたよりも明るい電話口の声に拍子抜けする。
「どうしたんだ。」
「どうしたもこうしたも。
あの子すごいな。」
あの子って…どの子のことだ。
無言の南田に宗一は言葉を重ねた。
「お前の可愛い子だよ!」
宗一の言葉に奥村の顔が浮かんで、ズキッと胸を痛くさせた。
「そういう呼び方するな。」
「なんだよ。好きなんだろ?」
「な…。」
好きって…僕がか?…そうなのか?
僕は奥村さんが…。
初めて自覚すると余計に虚しくなった。
自分の気持ちに気づいたところで今さらだ。
「おいおい。
まさか自分の気持ちに気づいてなかったとかか?
勘弁しろよ。」
余計なお世話だ…。
だいたいなんの用があるというのか。