キス税を払う?それともキスする?
華はグラスのオレンジジュースを手に取ってストローに口をつける。
「それに…。その余波で君が柑橘類の飲用を所望する事態になっている。
それについては愉悦を覚える次第だ。
しかし…。コーヒーは苦手だったか?」
最後の文はかろうじて理解できて首を振る。
「そんなことないんですけど、難しい言葉ばかりで…。
その上コーヒーを飲んだら頭が痛くなりそうかなって。」
華はまた思い出したように今度はスマホを取り出した。
「昨日、思いついて調べたんですけど、通訳アプリがあるんです。」
「通訳アプリ?」
南田の声は怪訝そうだ。
「南田さんの難解な言葉を解説してくれるのがないかなぁって探したんです。
そしたら普通の通訳アプリでも案外いい線いってて…。」
アプリを起動させようとする華のスマホに南田は手をかけた。
「理解しない方がいいこともある。」
華は奪われないようにスマホを自分の方へ引っ張った。
それでも南田は手を離さない。
「どうしてダメなんですか?理解しない方がいいなんて。
なんのために会話してるのか分かりません。」
ムキになる華のスマホは取り合う形になり
「やめてください」
「なぜ君はこうも強情なのか」
と言い争いになった。
気づけば南田の顔は華のすぐ近くにきてしまっていた。
ドキッとした華は身を固くして身構える。
ヤダ。また…キスされちゃう。
脳裏には捕食の言葉が浮かんだ。
「それに…。その余波で君が柑橘類の飲用を所望する事態になっている。
それについては愉悦を覚える次第だ。
しかし…。コーヒーは苦手だったか?」
最後の文はかろうじて理解できて首を振る。
「そんなことないんですけど、難しい言葉ばかりで…。
その上コーヒーを飲んだら頭が痛くなりそうかなって。」
華はまた思い出したように今度はスマホを取り出した。
「昨日、思いついて調べたんですけど、通訳アプリがあるんです。」
「通訳アプリ?」
南田の声は怪訝そうだ。
「南田さんの難解な言葉を解説してくれるのがないかなぁって探したんです。
そしたら普通の通訳アプリでも案外いい線いってて…。」
アプリを起動させようとする華のスマホに南田は手をかけた。
「理解しない方がいいこともある。」
華は奪われないようにスマホを自分の方へ引っ張った。
それでも南田は手を離さない。
「どうしてダメなんですか?理解しない方がいいなんて。
なんのために会話してるのか分かりません。」
ムキになる華のスマホは取り合う形になり
「やめてください」
「なぜ君はこうも強情なのか」
と言い争いになった。
気づけば南田の顔は華のすぐ近くにきてしまっていた。
ドキッとした華は身を固くして身構える。
ヤダ。また…キスされちゃう。
脳裏には捕食の言葉が浮かんだ。