キス税を払う?それともキスする?
第14話 帰宅する?
「来たか。南田から聞いたよ。まぁ座りなさい。」
言われるまま勧められた椅子に座る。
「あの…。この資料を飯野さんに届けるようにって。」
南田に渡された資料を差し出すと飯野は目を見開いて、それから笑った。
「ハハハッ。嬢ちゃん何も聞いてないのか。まぁ南田らしいが…。えっと奥村さんだったか?」
「はい」と返事だけしてみても、華は何を笑われたのか全く分からなかった。
「奥村さん。その資料はたぶんあんた用だ。見てみなさい。」
言われて資料をパラパラとめくってみる。どちらかというと教材のような資料だった。
「素質はあるが基本がない奴がいるっていうから、どんな無骨な男が来るのかと思っていたんだ。
こんな可愛い嬢ちゃんだとは驚きだ。」
素質があるって私のこと?南田さんがそんなことを?
「それに午前中だけだなんて、自分が可愛い嬢ちゃんと離れたくないんだな。
なんで1日じゃないのかと思ってたが、よく分かった。よく分かった。」
大丈夫かな。このおじいちゃん。もうろくしているんじゃないだろうか。
全てがボケちゃったおじいちゃんの戯言で、だから南田さんはここに資料を届けるのが嫌だったとか、そういう…。
「何をボケッとしてる。なんだ何も書くものを持って来てないのか。心掛けが足りないな。」
「あの…だから私は資料を届けに来ただけで…。」
あくまで頼まれた通りの仕事をして帰ろうとする華に飯野は呆れ声を上げた。
「勘の悪い嬢ちゃんだ。南田には、今から行く奥村って奴に基礎を教えてやってくれ。って頼まれたぞ。」
飯野は華の手の中にある資料の最初のページを開く。
1枚目には「設計の基礎」と書かれていた。
言われるまま勧められた椅子に座る。
「あの…。この資料を飯野さんに届けるようにって。」
南田に渡された資料を差し出すと飯野は目を見開いて、それから笑った。
「ハハハッ。嬢ちゃん何も聞いてないのか。まぁ南田らしいが…。えっと奥村さんだったか?」
「はい」と返事だけしてみても、華は何を笑われたのか全く分からなかった。
「奥村さん。その資料はたぶんあんた用だ。見てみなさい。」
言われて資料をパラパラとめくってみる。どちらかというと教材のような資料だった。
「素質はあるが基本がない奴がいるっていうから、どんな無骨な男が来るのかと思っていたんだ。
こんな可愛い嬢ちゃんだとは驚きだ。」
素質があるって私のこと?南田さんがそんなことを?
「それに午前中だけだなんて、自分が可愛い嬢ちゃんと離れたくないんだな。
なんで1日じゃないのかと思ってたが、よく分かった。よく分かった。」
大丈夫かな。このおじいちゃん。もうろくしているんじゃないだろうか。
全てがボケちゃったおじいちゃんの戯言で、だから南田さんはここに資料を届けるのが嫌だったとか、そういう…。
「何をボケッとしてる。なんだ何も書くものを持って来てないのか。心掛けが足りないな。」
「あの…だから私は資料を届けに来ただけで…。」
あくまで頼まれた通りの仕事をして帰ろうとする華に飯野は呆れ声を上げた。
「勘の悪い嬢ちゃんだ。南田には、今から行く奥村って奴に基礎を教えてやってくれ。って頼まれたぞ。」
飯野は華の手の中にある資料の最初のページを開く。
1枚目には「設計の基礎」と書かれていた。