覚醒者3号-第二次調査報告-
最終章

ヒーリング。

人間が本来持つ自然な治癒力を促し、回復力を高める能力。

この能力を持つ者は主に『ヒーラー』と呼ばれる。

瀕死に陥った私を目の当たりにした事で、ななみちゃんの中で能力が覚醒したのだろう。

それよりも、私を回復させる前。

ななみちゃんが触れる事によって、1号の腹部が壊疽した。

…あれも恐らくはヒーリングの効果によるものだ。

植物とて水をやりすぎれば枯れてしまうように、恐らくは過度の治癒能力を行使すると細胞がその力に拒否反応を示すのかもしれない。

ななみちゃんは傷を負っていない箇所に治癒を施す事で、その部分の細胞を殺す事が出来る、特殊なタイプのヒーラーなのだ。










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