覚醒者3号-第二次調査報告-
やがて敵から聞き出した情報通りの山中へと続く道を発見する。

どうやら死にたくないからと出任せを言っていた訳ではないらしい。

俺は一歩踏み出し。

「小山田君」

黛さんに呼び止められた。

…無言のまま振り返る。

「冷静にね、小山田君」

「大丈夫」

俺はまた前を向く。

「俺はいたって冷静だよ、黛さん」

…眉間に皺を刻み込み、険しい表情で俺は呟いた。

勿論嘘だ。

機関の尻尾を掴めるかもしれない。

そう思うと胸の中で炎が渦巻いていた。

このチャンスを棒に振るほど、俺は愚かじゃないつもりだ。

チャンスは逃さない。

そして掴んだ以上は、この手で灰になるまで焼き尽くしてやる…!



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