BAD & BAD【Ⅱ】
「まあまあ、これでも飲んで落ち着いて」
「お前はおじいちゃんか」
真修が近くのテーブルから、紅茶の入ったティーカップを私に渡してきた。
十分落ち着いているし、紅茶はいらないよ。ついさっきオレンジジュースを一気飲みしたばっかだわ。
アールグレイ美味しそうだけど、飲み物よりスナック菓子が欲しい。
これ以上飲んだら、体内の水分が100%になっちまうわ。
「真修どいて。後ろにいるそいつらとまだゲームするんだから」
紅茶をやんわり断って、真修を盾にしている下っ端の奴らを不気味に睨んだ。
まだまだ負かしたりない。
私にひれ伏したくなるほど倒してやるよ。
「幸珀、ずっとゲームしっぱなしじゃん。そろそろ休憩したら?」
「なに言ってんの。今日はオールでゲーム大会だよ?休憩してる暇なんかない!」
それに、今までのはただの肩慣らし。
本番はこれから。
そろそろガチめにいっちゃうよ。
「目ぇ悪くなるよ?」
「心配ご無用!今日だけはそんなこと気にせずにゲームを満喫するから」
「心配しかないよ!!」