BAD & BAD【Ⅱ】
夜遅くにゲームするのはあまり良くないけど、今日は特別。
徹夜でゲームするなら、楽しまなきゃ損でしょ!
「ってことだから、真修、どいて」
下っ端の奴らに、鬼やら悪魔やら極悪人やら散々言われたんだから、せめてゲーム相手くらいしてもらわないと気が済まない。つーか、やれ。対戦相手がいなくて困ってるんだよ。
真修もやろう、と誘いたいのは山々だけど、それは全力で遠慮しておく。だって、真修はゲーム系全部激弱なんだもん。瞬殺確定。相手にならん。
「えぇ、でも、後ろの子達はやりたくないって……」
後ろの子達呼ばわりするのやめて。ちゃんと名前で呼んであげて。笑っちゃうじゃん。
いつから真修は下っ端達の保護者になったの。
……こうなったら、強行突破するしかないな。
「真修の後ろからさっさと出てこい!」
「そうやって無理強いするから嫌われるんだよ」
「これは無理強いじゃなくて、可愛い幸珀ちゃんからの勧誘。勘違いしないで」
「勧誘にしては強引すぎでしょ」