BAD & BAD【Ⅱ】
そういうところも、昔から変わってないなぁ。
「だから、朝起きたら髪が爆発するんだよ」
「それは、俺の髪がくせ毛のせい……うわっ!?」
私は未使用のタオルを持ってきて、真修の髪を乾かし始めた。
髪、びっちゃびちゃだよ?真修、ちゃんと拭いたの?
せっかく綺麗な銀髪なんだから、もっとケアに気を使いなよ。
幼い頃から、真修は世話のかかる弟みたいな存在だった。
ちょっとは成長してほしいよ。
「も、もういいよ!」
「黙って、じっとして」
「は、はい」
わしゃわしゃと、真修の頭の水分を拭き取る。
その間に、下っ端の奴らに逃げられた。ちくしょう。
まいっか。あとで2倍負かしてやろう。ニッヒッヒ。
真修の髪が大分乾いてきた。
ドライヤーを使って完璧に乾かすのもいいけど、疲れてきたからこれでよしとしよう。
「ありがとう、幸珀」
「今度からは気をつけてよね」
「ふふ、はーい」
なぜ笑った!?