BAD & BAD【Ⅱ】
「ふーん?」
興味がなさそうな、それでいて苛立っているような、複雑な相槌が落ちた。
「絆、ねぇ……」
どうでもいい、と表情は雄弁に物語っていた。
仲間同士のちゃちな絆より、深く侵された愛の方がずっと強く、固く、離れない。
「愛は、全てに勝るんだよ」
おもむろに長い下まつ毛を伏せて、返信しようとしたが、やめた。
代わりに、メールを閉じて、小さく嗤う。
「その神雷の絆に、恋のお手伝いくんである君も、含まれているのかな?」