BAD & BAD【Ⅱ】
もしかして、たかやん知らないの?
このクラスの席替え事情を。
「私さ、この学校にたかやんと弘也と剛と朔しか友達がいないのね」
「少なっ。たった4人かよ。可哀相だな」
「たかやんも4人しかいないじゃん」
私達、お互いに友達少ないよね?他人のこと言えないよね?
それに、私は頑張れば友達100人できるんだよ。ただ、頑張る気力がないだけだ。
私って高嶺の花だから、余計に周りが近づいてきてくれないんだよね。困ったもんだ。
女友達が欲しいのに、誰も話しかけてくれない。唄子ちゃんは後輩であって友達じゃないから違うし。高嶺の花って、こういう時辛いのよねぇ。美しすぎるのも大変だわ。
「だから、何なんだよ」
「私の相手ができるのはこのクラスにたかやんだけだから、私達はずーっとこの席なんだよ」
「……え?」
「1年ずっと隣の席同士って、なんか運命みたいだね!親友から心の友にグレードアップしちゃう?」
「運命じゃねぇし、グレードアップもしねぇよ。誰がするか、ボケ!そもそも、俺がいつお前の親友になったんだよ!」
おぉ、ツッコミの連続だ!