BAD & BAD【Ⅱ】
……って、あれ?
弘也がたかやんと剛を避けて、いつもより大きく動きながら近づいてきた。
くるくる回って、激しく自慢するみたいにピタリと止まって決めポーズ。
そういうのいらない。ぶっちゃけウザい。やめて。
眼光でそう訴えたら、弘也はふてくされながら私の隣に座った。
「問題でーす!」
「唐突だね」
「ジャジャン!」
「効果音も言っちゃうんだ」
「今日の僕は、昨日までの僕とどこか違います。さて、それはどこでしょう~」
お前は私の彼女かっ!
恋人がしそうな質問すんじゃねぇよ。
「髪」
「ピンポンピンポーン!だいせーかい!即答とは、さすがだねっ」
「誰でもわかるわ」
私のことなめてるの?
そんなわかりやすい違いに気がつかないとでも思ったのか、バカやろう。