BAD & BAD【Ⅱ】
「ってなわけで、ボディーガード続行だ」
「まじか……」
「んな落ち込むなって。この俺様に任せとけ」
「任せられたら苦労しないんだよ!」
どの口が言うか。
名ばかりのボディーガードのくせに。もっと強くなれ。
お前が役に立たないから、いろいろと疲れるんじゃないか。
「いないよりはマシか」
「おい」
神雷のたまり場に行く時、男装を念入りにしなくちゃいけないな。めんどー。
気持ちを暗くしながら、荷物をまとめて朔と共に教室をあとにした。
下駄箱で靴を履き替え、校舎を出る。
校門を横切って、帰路をたどっていく。
「お前、さっきまで何してたんだよ」
「さっきっていつのこと?」
「俺がお前のこと待ってる間」
「あー、小泉パパに叱られてた」