BAD & BAD【Ⅱ】
わざと陽気に報告してみたら、朔に呆れられた。
ちょっと、その冷めた反応やめてくんない?
「何やらかしたんだよ。誰かを病院送りにでもしたのか?」
「してないわ!!」
突拍子もない発想力だな。
才色兼備な私が、そんなことするわけがない。
学校でまで喧嘩したくないわ。
「ただ体育倉庫の扉を壊しちゃっただけ」
「軽く言ってっけど、結構やらかしてっからな。自覚しろよ?」
してるよー。だから自分から小泉パパに自白したんじゃん。
私、優秀でしょ?
「でも、あの時は仕方なかった。ああするしか方法がなかったんだよ」
「どんな状況だよ。閉じ込められたりでもしてたのか?……ははっ、なんてな」
「わお、すごい、大正解!なんでわかったの?」
「……えっ」
朔が、ピタリと静止した。