BAD & BAD【Ⅱ】
ていうか、集会におやつってなんだよ。要らないだろ、普通。
師匠にとっての集会のイメージって何なの?ピクニック感覚?
おやつが出てくるような楽しい集会なの?それなら私も混ぜてほしい。
「おやつを買いに、集会抜けてきたんですか?」
「まだ集会始まってないよ。朔を待ってたんだ」
「よかったね、朔。除け者にされなくて」
まだ笑ってる朔の背中を、力いっぱいに叩いてやった。
涙目になりながら、私を睨みつける朔に気づいていないフリをして、話を進める。
「おやつはもう買ったんですか?」
「うん!」
上手におつかいができた幼い少年のように、持っていたおやつの入ったレジ袋を嬉しそうに見せた。
はいはい、よくできましたね。
おそらく、おやつを購入した時に私の背中を発見して、声を上げたんだろうな。なんてタイミングが良いんだ。
「一緒にたまり場に行こうよ」
「あ、待ってください。アイス買ってきますので」
「アイス?凛の?」
「まさか。自分のですよ」
他人に奢るお金は持ち合わせてない。