BAD & BAD【Ⅱ】
それから、私は抹茶味のソフトクリームを買って、師匠と朔と共にコンビニを出た。
ソフトクリームを食べながら、たまり場に向かう。
暗くなってきた空には、いくつもの星が瞬いていた。
あっという間に洋館に着いた。
洋館の前には、心なしか普段より多くのバイクが止まっている。
「おい、開けるぞ?」
朔が扉の取っ手を掴んで、私に聞いてきた。
私は慌てて、まだ食べ終えていないソフトクリームを口に押し込みながら、右手を前に出して「ストップ」を示す。
「はっへはっへ」
「あ?なんだって?」
「はっへ!!」
「待って?」
抹茶風味のソフトクリームを味わいながら、こくこくと大きく頷く。
そうそう、それそれ。待ってって言ってたの。伝わってよかった。
このアイス美味しい。凛におすすめしよう。
「仲いいんだね」
えぇ、そうですか~?師匠にはそう見えます~?