BAD & BAD【Ⅱ】
凛……?
桃太郎が凛の顔を覗いたら、「しーっ」と口元に人差し指を添えた。
「凛さん、寝てる」
どうりで凛が静かだったはずだよ!
凛の悪夢の話をしていたのに、張本人が寝オチってどういうこと!?凛も話に参加してよ!
真剣になって考えてたのがバカみたいに感じて、私と朔と桃太郎は一気に脱力した。
悪い夢って言っても、すぐに眠れるってことは、そこまで悪い夢じゃないのかも。
「なんかすんげぇ疲れた。俺も寝よ」
「俺も凛さんと一緒に寝る!」
横になった朔に続いて、桃太郎もうきうき気分で瞼を閉じた。
えぇ、2人とも寝るの!?私の話し相手いなくなっちゃうじゃん!
少しして、2人は寝息を立てながら寝てしまった。
本当に寝たのかよ!嘘でしょ!?
1人置いていかれたみたいで孤独感半端ない。
1人じゃつまんないし、私も師匠達とかるたして遊ぼうかな。