BAD & BAD【Ⅱ】




やっぱり徹夜しなければよかったな。休日にゲームをするべきだった。




こういう時は……サボるか。


こんな眠いんじゃ、授業に出てもどうせ寝ちゃうし。



どこでサボろう?

昨日まで雨降ってたから、屋上は却下。あわよくば保健室のベットで寝たいけど、保健医がいるからサボれない。


どこかいい場所ないかな。



んー……あっ、月曜日の昼休みに使った、あの空き教室でサボればいいんだ!私って天才!





あくびをしながら危なっかしく歩いて、空き教室に行った。



扉を開けると、誰もいない。ラッキー。ここっていわゆる穴場だよね。秘密基地みたいでいいな。


もしも、先生が廊下を通って、ここを怪しく思った時のために、隅で寝よう。私の天才的頭脳がフル活動だな。



ロッカーに入っていたホウキで、床のほこりを軽く掃く。


使用されていない机を盾にして、隅っこに座った。



膝を抱えて身を縮こませ、腕の中に顔を埋める。この体勢だと、ちょっと首が痛いけど、しょうがない。




校内に鳴り渡ったチャイム。そのゆっくりめのリズムに、眠気が高まる。



HRが、始まった。

そうぼんやり思いながら、静かに眠りについた。




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