BAD & BAD【Ⅱ】
3人一緒ってことは、朔もいるのかな。
「いつ、どこで、誰が、俺達の会話を聞いてるかわかんねぇんだぞ」
「ここには僕達3人しかいないんだからいいじゃ~ん」
はーい、私がここにいまーす。ちゃっかり聞いてまーす。
って、心の中で返事してる場合じゃない。
3人ということは、朔はいない。剛と弘也とたかやんだけ。
朔も仲間に入れてあげて。寂しがってると思うから。
「そんな余裕ぶってると、足をすくわれるぞ」
「大丈夫だってー!あと今日と明日やりきれば終わりなんだからさっ」
剛が弘也に釘を刺すが、締まりのない口調でマイペースに言い返された。
今日と明日やりきれば終わり?
どういうこと?何かあるの?
「お前のその単純なとこ、見習いてぇよ」
「見習って見習って!僕を崇めて!」
「だが実際に見習いはしねぇ」
「なぜ!?」
ガサガサと袋を開ける音と、香ばしいカレーの匂いがした。
誰か、カレーライスかカレーパンを食べているな?