BAD & BAD【Ⅱ】
私は脇から椅子を1脚持ってきて、たかやんと弘也の間に無理矢理椅子をねじ込み、カバンからお弁当を取り出した。
「さも平然と一緒に昼を過ごすんだな」
「もっちろんだよ」
剛は、この私がここで空き教室を出ると思ってたの?思わないでしょ?
にこやかにお弁当を広げる。
今日はおにぎりか。サイズでかくない?女の子が食べる大きさじゃない。私の胃袋は男子並だとでも?食べるけども。
「で、作戦って何?」
「……そんでそこに話が戻るんだな」
剛はもう何も言うまい、と椅子の背もたれに寄りかかった。
「まっ、こいつになら話してやってもいいか」
剛の言葉に、たかやんと弘也も頷く。
上から目線な態度がムカつくな。
「どうせ幸珀だしね~」
「弘也ごときが、私をぞんざいに扱うんじゃねぇよ。……あ、弘也じゃなくてたかやんって呼んだ方がいい?」
「テンションの高低差激しいすぎっしょ。幸珀こそ、僕のことぞんざいに扱ってんじゃーん。ひどくねー?」
投げやり気味に「はぁ~、もう弘也でいいよ~」と付け足してくれた。
おっけ、わかった弘也ね。弘也てめぇ、どうせってどういう意味だ。私に殴られたいのか?あ?