BAD & BAD【Ⅱ】
……何、この微妙な雰囲気。
なんでこんなに無音になるの?ご飯、食べづらっ。
チラッと剛の方を一瞥すると、黙々とカレーパンを食べていた。もう少し美味しそうに食べろや。
「あのぉ」
甘い卵焼きを頬張りながら、おずおずと手を上げた。
3人の視線が、私に集まる。
「感傷に浸ってるところ悪いんですが」
「なんだよ」
「貴重な昼休みなんだし、もっと賑やかに過ごしません?」
「はあ?」
愛想よくにっこり笑って提案してやったのに、たかやんにメンチ切られた。
今のどこに機嫌を損ねさせる要素があった!?理不尽だ!
「そっちかよ!!」
「そっちかよ~!!」
おぉ、息ピッタリ。さすが双子だね。
パチパチ拍手したら、左隣のたかやんと右隣の弘也と目の前の剛に一斉に頭を叩かれた。
拍手してただけじゃん!全サイドからの攻撃はずるい。暴力反対だ!