BAD & BAD【Ⅱ】
廻旋バンビーノ
そこまで言われたなら、仕方ない。
ここでまた素っ気なく断ったら、心のないロボットも同然だ。
私も野暮じゃない。弘也のわがままを聞いてあげるとしよう。私って優しすぎやしないか?
さっきの「めんどくさい」を撤回しないといけないな。
あ、でもちょっと待って。
「2人の過去の話って長い?」
「え?」
「2人は語ると止まらなくなるタイプ?」
「いきなりなんだよ」
たかやんが不明朗そうに、目尻をつり上げた。
いや、結構大切なことだよ?
剛の時も、剛が実は語ると止まらなくなるタイプで、ちょっとやっちまったって反省したもん。
それに、時間は有限。昼休みは短い。
「話を聞いてたら昼休みが終わってました、なんてオチは嫌だかんね」
「どうせ午後もサボるんだろ?」
「うん!」
「即答かよ」