BAD & BAD【Ⅱ】
最後の授業くらいは出ようかと考えてるけど、とりあえずサボる。これ、決定事項。
なぜかって?
それはね、寝すぎてダルいからだよ!
「だったら話中に昼休みが終わろうが、関係ねぇじゃねぇか」
「……確かに」
「お前、いい加減バカぶるのやめろ」
「バカぶるって何!?」
これから過去の話を聞くってのに、毒を吐かないで!
ガラスのハートに傷がついちゃうでしょ!?
「結局、どうなの?幸珀は僕らの話を聞いてくれるのー?」
弘也らしくない真面目な顔が、すぐ隣にあった。
まだ返事してなかったんだっけ。
私はお弁当をペロリと完食し、「ごちそうさまでした」とゆっくりなテンポで言ってから、弘也と視線を絡めた。
「好きにしたら?」
「幸珀……!」
目を輝かせた弘也が犬みたいで、クスッと笑ってしまった。