BAD & BAD【Ⅱ】
少し肌寒い、翌日。
余裕で遅刻した私は、2時間目終了間際に教室にたどり着いた。
2時間目は小泉パパの英語で、呆れられながら叱られた。
説教していたら授業が終わって、小泉パパは脱力した様子だった。
「お前のせいで一気に疲れた」
「年のせいじゃない?」
労ろうとしたら頭を殴られた。
痛っ。体罰だ!ひどい!
ふてくされながら、席に着く。
「はよ」
「あ、ひろ……じゃなかったね、今はたかやんか。おはよ」
隣の席の、茶髪の弘也に挨拶を返す。
今日も、たかやんスイッチ入ってるね。
「お前っていつもああなの?」
「いつもじゃないけど、大体こんな感じだよ」
「先生も大変だな。今すごく、先生に肩たたき権をプレゼントしてやりたい」
「私へのプレゼントは?」
「目覚まし時計100個」
何それ、いらない。
100個が一斉に鳴ったら近所迷惑じゃん。